山茶花や光を食べているのかい 2011/4/2
2011年 04月 02日
携帯でも、私が持ってるようなちゃちな携帯でも、工夫によってはうまく写真を撮ることができることがあります。
この山茶花の場合、春先の強い陽射しが当たり、その部分が白く反射するいわゆる白飛び現象を起こしデータが無くなるという、デジタルカメラ特有のロスが発生する状況でした。
でも、この山茶花と私の間には「なにか」があったのでしょう、私はどうにかしてコミュニケーションしたい、つまり撮影したいと思いました。
ああ、ほら、きれいな山茶花だね、でも光が強すぎてこの携帯ではちょっと無理かなあ、と言いながら自分の体で日光を遮ろうとすると、隣にいたジュニア(高橋一生)がすっと手をかざし絶妙の位置加減で影を作ってくれたのです。
で、すかさずシャッターを。
テニスコート脇のこの山茶花との出会い、春先の強すぎる陽射し、そして一緒にいた一生と私との阿吽の呼吸、それらによって生まれた一枚の写真です。
携帯の画面でしか見ることができないので写真として実際にどう表現されているかはわかりませんし、それは確かに私のメインカメラのように2千万画素の持つ豊かな画像描写とは比べるまでもないでしょうが、三者の一瞬の関係が作りだした面白い写真だと言えます。
たとえちゃちな携帯で撮ったとしても、このように、一枚の一見何でもないように見える写真にも、実は隠されたドラマが一緒に写されている…。
写真の面白さでしょうか。