なじらね~
(表彰式でのとめさん)
(いつも温かく激励して下さった)
留岡 正 氏のことを私は留(とめ)さんと呼んでいた。
その留(とめ)さんこと留岡 正 氏がこの夏逝去された。
近しい人が亡くなるとがっくりしてしまう。
生まれた瞬間にただ一つ決まっている運命が死だとは頭の中では理解していても、いざその時が来ると世の不常をひたすら恨めしく思う。
前北信越ジュニア委員長の留岡正氏の訃報が届いたとき、私は全日本ジュニアテニスの会場である江坂テニスセンターに子どもたちと一緒にいた。
その瞬間、目をつぶり思わず天を仰いだ。
北信越ジュニア委員として共に汗を流した数十年間のできごとが次々と脳裏に浮かび溜息すら出なかった。
一緒にジュニアたちを連れてJTAオーストラリア遠征に行ったのは1992年だったか。
グランドスラムのダブルスで13回もの優勝を成し遂げているトニー・ローチのいるクラブは刺激的だった。
とめさんは懸命に通訳をしてくれ、私はジュニアたちの世話役を仰せつかった。
2年連続トニー・ローチのいるクラブを遠征先に選び、2年目は尾崎さんが行ってください、というとめさんの一声で私が通訳の役目となり大いに冷や汗をかいたものだ。
人を信頼し、任せるのが上手な人で、ほめるのがとてもうまかった。
私などはうまく乗せられて何でもつい引き受けてしまったものだ。
下の写真はこの春の富山での2017全国選抜ジュニアの北信越予選でお会いした時、ジャンボの佐々木康大の試合を見てくださり、試合後にほめていただいているところ。
朝、お会いした時に、康大が昨年は1回戦ですぐに負けてしまい泣きながらグラウンドの周りを一緒に歩きながら来年は必ず優勝するぞと誓ったこと、そして懸命に練習に取り組んできたことをお話したものだ。
そうなんですか、そんな選手なんですか、いいですねえ、あとで試合を見ますよ、と言われて、スタンドで見てくださり、勝って引き上げて来た康大に声をかけてくださった。
康大はキョトンとした顔で聞いていたが。
康大、見事に優勝し、1年間の努力のあとを見せてくれた。
決勝は166463。
絶好調の相手のプレーに第1セットを一方的に失っても冷静さを失わずチャンスをうまく生かしフルセットの逆転勝ちだった。
流した涙は無駄じゃない!
ありがとうございました、とめさん。
一緒に活動した日々を決して忘れません。
合掌・・・。