なじらね~
今取り組んでいることはこれ。
フォール、ピーク、ライズで打つ。
ボールはバウンドした後、放物線を描いて飛行し、再びバウンドする。
バウンド直後から上昇カーブ(ライズ)を描いて飛び、頂点(ピーク)を迎え、その後はまた落下(フォール)していくわけだ。
このどの時点で打つかでテニスの質が大きく変わる。
写真を見ると・・・一目瞭然。
この練習をしていて特に低年齢で面白いことを発見した。
球出しでフォール、ピーク、ライズの順番で打つと、フォールとピークで打つ時はまあまあうまくできるのだがライズで打とうとすると・・・もうメチャクチャなのだ、呆れるほどに。
空振りはするはボールに激突はするは、それはもう見ていて飽きないくらいのパフォーマンスが繰り広げられる!
うまくいくのは、そう20回に1回くらいだろうか。
それでもかまわず球出し練習を続ける。
その後、1対1でラリーをすると・・・ここで驚くことが!
さっきまでメチャクチャだったライズでのヒッティングがびっくりするほどうまくできているのだ!!!
ここが低年齢ジュニアのすごいところ。
思うに、球出しでの練習の時は「こうしなければ」と思う気持ちが強すぎて考えすぎるので逆に体がうまく動かなくてハチャメチャになるのだろう。
ところがラリーになると互いにまだうまくないのでどんなボールが飛んでくるか全くわからない。
で、咄嗟に反応している、言わばほとんど本能的に動いているのだ。
考えているひまなどない!
見ていて思った。
こりゃ、下手にコーチングしちゃいかんな、と。
歩くときに、右足をこう出して次に左足のつま先をこう持ち上げて、え~と、だから次はこうかな、とか思いながら歩く人はいないのと同じ。
無意識に歩いているはず。
無意識の意識というやつだ。
心理学的に言うと「ゾーンに入る」というやつ。
もちろん、球出し練習をしこたまやったあとだから生まれるパフォーマンスなのだが。
子どもって・・・う~ん、すごい!!
(写真はトレセン練習会での高校生 中野亜美)