細部の意図
2012年 02月 05日
絵とは不思議なり。
いえ、それを見る目、眼が不思議と言った方が正確かも。
藤田汐美さんの『あじさい』(1800×3600)を見る時の視
線の移動の一部を再現すると・・・。
まず全体を見ましたが、この段階ではまだタイトルを見て
ないし離れていたので花だなとは思いましたが何の花か
までははっきり分かりませんでした。
赤系の色と緑系の色が支配している感じは受けましたが、
私の関心はそこではなく、小さく描き込まれている部分に
集められていました。
細部を見つめながら、その周辺にある花がああ、あじさい
なんだと分かったくらいなのです。
結局私の視線はあちこちに丁寧に散りばめられている小
さい花を移動していきました。
タイトルがあじさいだと分かったあとも、正直、あじさいには
心は惹かれないままだったのです。
そして私の視線は作品の上部、花たちの稜線に移っていき
ました。
花たちの姿よりも、背景の空気との境目が気になったからです。
有るようでなく、無いようである「モノとモノとの境目」は私の最大
の関心事の一つ。
作者が意図した二面性の表現。
さて・・・。
中学の同級生が日本画を描いていることもあって、日本画が気
になるのでした、とても。
新潟大学・美術科・卒業制作展は2月6日まで。
新潟県民会館 3階ギャラリーAにて。
お見逃しなく!
絵の色彩や花の配置に個性が感じられますね、近くだったらぜひ鑑賞させていただきたいところです。
それにしても新潟の雪はすごいらしく大変でしょうね。お気をつけて下さいね。