本当の集中 2012年USオープン決勝
2012年 09月 10日
ファイナルセット、アザレンカが5-3とリードしポイントが
30-30となった時、私はむしろ対戦相手のセレナの表情の
方を見つめていました。
静かな、落ち着いた表情だったと思います。
あと2ポイントで決着がつき2012年のUSオープンチャン
ピオンが決まるのです。
自分は敗者として。
ところがセレナの表情からは静かな落ち着きしか読み取
れません。
そのしぐさからも切迫した感じや動揺や焦りや怒りなど
は全く見て取れませんでした。
結果は3-5から4ゲーム連取しての見事な逆転勝利。
アザレンカは一度もマッチポイントを握ることはなかっ
たのにセレナは最初のマッチポイントで勝利を手にした
のです。
あなたはあの時どんな精神状態だったのですか?
とセレナに聞いてみたいものです。
思うに「本当の集中」がなされていたのではないでしょ
うか。
セレナの静かな表情にアスリートが目指す極致を見るこ
とができたような気がします。
そんなセレナをあと少しまで追い詰めたアザレンカにも
同じ質問をしてみたいものです。