なじらね〜
2019にいがたトレセン・ジュニアリーグ1は当初予定されていた上総コートから荒川コートに変更されて行なわれた。
準備に当たってくださった下越テニス協会さま、運営の柳澤コーチ、内山コーチ、引率のご父母の皆さま、ありがとうございました。
また、宿舎の米沢旅館さま、桂屋旅館さま、ありがとうございました。
荒川コートでは2017ジュニアリーグ1を開催したが、地元の人が「だし」と呼ぶ凄まじい強風に悩まされたが今年は穏やかな春の日という感じの二日間だった。
「だし」こそ吹かなかったがテニスコートでは試合という風が吹いていた。
勝って喜び負けて涙し、心に吹く風を感じながらの6試合だったと思う。
成長の風とでも言えばいいかな。
私と一緒に前泊した陽太郎と隼人は初日の朝6時から散歩。
地元では有名な乙宝寺(おっぽうじ)までの往復がコンディショニングだ。
よく晴れたせいで霜が降りたキラキラ光る田畑を横目に、沿道に咲くレンギョウや椿や水仙やソメイヨシノなどの名前を覚えながら歩く。
子どもたちは驚くほどに花の名前を知らない。
というより関心がないと言えばいいか。
まあこれは仕方ないと言えば仕方ない。
花に現を抜かす暇なぞないよ!という毎日だろうから。
でも、美しいものには目を向けて欲しい。
確かに君も美しい存在だけど花のように季節季節にものも言わずに咲く存在があることも少年少女のころから知っておいて欲しいと思う。
歩きながら、あれは何の花?これは?の繰り返しで、それでも乙宝寺に着く10分ほどのあいだにレンギョウと椿の名は覚えてくれたようだ。
レンギョウは黄色、椿は赤で記憶しやすい色だからかな。
こんな田舎にこんな立派なお寺が!と思わせる乙宝寺、10分ほどで到着。
参道の桜はまだ蕾が殆どだがところどころに咲く花は朝の光と相まってみずみずしさに満ちている。
陽太郎が「コーチ、池に鯉が!」。
持ってきたパンをちぎって投げ込むと水しぶきをあげて鯉が飛びつく。
そのさまに陽太郎と隼人は大喜びだ。
春の花々と鯉に出会っての宿への帰り道、陽太郎がマンホールを発見し写真を撮れとせがむ。
自由研究のテーマなのだ。
鮭が描かれているのはさすが村上市、鮭の本場だものね。
戻って朝食、宿のバスで会場へと向かう。
早めの集合を呼びかけていたのだが、我々よりも先に着いた人も多く、うん、いいことだなと思った。
ジュニアリーグはその名の通り、リーグ戦だ。
15歳以下と13歳以下のカテゴリーに分かれて8ゲームを2日で1人6試合をするもので、選手にとってはタフだと思うが強化の意味を込めて行なう。
試合だけが目的ではない。
時間を守ること、自分たちで協力し合ってコート設営をすること、オーダーオブプレーの管理や結果の記録と転載、試合後は丁寧にコートブラシをかけること、元気よく挨拶をすること、水分と栄養補給をまめにすること、次の試合に備えること、他人の試合を見て学ぶ、などなど、大事なことはたくさんある。
それらをやるかどうかは本人次第ではあるが「良きこと」を勧めるのは我々協会の使命なので根気よく丁寧に行うのみ。